- 養蜂をやってみたいけど、ニホンミツバチとセイヨウミツバチはどう違うのか分からない。
- 花に集まるミツバチを見かけたけど、このミツバチはどっちなの?
- 野生でミツバチが巣を作るのを見かけたけどニホンミツバチかセイヨウミツバチかが分からない
ミツバチやハチミツに興味をもち、ニホンミツバチとセイヨウミツバチが存在することを知ったけど
どう違うのか
何が違うのか
そもそも違いがあるのか?
といったことに疑問をもってはいませんか?
養蜂経験のない人からすれば全く同じミツバチ
でも、ニホンミツバチとセイヨウミツバチはまったく違った性質や行動性を持っていたり、養蜂の様式や用途も違うんだ。
この記事では、セイヨウミツバチとニホンミツバチの見分け方
そしてミツバチの生態や行動の違い、集蜜性や蜂蜜などの人にもたらしてくれるものの違いを解説しています。
実は僕も経験が浅かったころに、ニホンミツバチとセイヨウミツバチを間違えた状態で飼育していたことがありました。
ニホンミツバチとセイヨウミツバチの違いを理解し、知ることで
それぞれがもたらすものの違いを理解できるので、ぜひ最後まで読んでいってくださいね。
ニホンミツバチ養蜂をやってみたい、魅力を知りたい場合はこちらの記事を読んでみてください。
ニホンミツバチとセイヨウミツバチの違い
ニホンミツバチとセイヨウミツバチは同じミツバチと言えども、その性質や生態、行動はことなるものがあります。
ニホンミツバチとセイヨウミツバチの違いを次の特徴に分け解説をしていきますね。
- 身体的な違い
- 収蜜性の違い
- 自然への適応
身体的な特徴と違い
セイヨウミツバチとニホンミツバチを見分けるためには経験や知識が必要です。
それぞれの身体的な特徴をまとめてみました。
セイヨウミツバチ | ニホンミツバチ | |
体長 | 12~14㎜ | 10~12㎜ |
体重 | 100~120㎎ | 60~80㎎ |
色味 | 黄色、橙が強い | 黒味が強い |
外観 | 黄黒の縞の境目が曖昧 | 黄黒の縞の境目がはっきり |
見た目は
- セイヨウミツバチの方が大きく、黄色っぽい見た目
- ニホンミツバチ小さく、黒っぽい見た目
ってことだね。
集蜜性の違い
ニホンミツバチとセイヨウミツバチは蜜の集め方や量にも違いがあります。
セイヨウミツバチ | ニホンミツバチ | |
蜜源の花 | 特定の花 | 様々な種類の花 |
蜂蜜 | 単花蜜 | 百花蜜 |
採蜜量(1群あたり) | 20㎏~100㎏ | 5kg~10kg |
セイヨウミツバチは家畜用に改良されており、効率よくひとつの種類の花からたくさんの蜜を集めることができます。
野生で生きるニホンミツバチは、採蜜回数も年1~2回程度しかできなく、たくさんの種類の花から蜜を集めることから「百花蜜」と呼ばれる希少な蜂蜜をとることができます。
セイヨウミツバチはニホンミツバチに比べ10~20倍ほどの蜂蜜を採蜜することができるよ。
それに比べニホンミツバチの蜂蜜はセイヨウミツバチの蜂蜜の3倍ほどの値段がつくことも珍しくなく「幻の蜂蜜」と呼ばれているよ。
自然適応の違い
セイヨウミツバチ | ニホンミツバチ | |
せいかく | 攻撃的な群れもある | とてもおだやか |
逃居・引越 | ほぼしない | しやすい |
オオスズメバチ対策 | 対抗できない | 対抗できる |
野生化 | 野生で生きられない | 野生で生きていける |
旋風行動 | 巣箱に頭を向ける | 巣箱にお尻を向ける |
セイヨウミツバチは人間の手を借りずして生きることはできません。
これは品種改良を行った、外来のミツバチだから、という理由があります。
それに比べ、日本に古来から住む、ニホンミツバチは逃げることを知っていたり、オオスズメバチへに対して熱殺蜂球で対抗したり
環境に適応し野生で生きていくことができます。
セイヨウミツバチが野生で生きていけない大きな原因としてダニとオオスズメバチの存在があるよ。
とくに、オオスズメバチに対してセイヨウミツバチは有効な対策をもっていないため、襲われたらひとたまりもなく全滅してしまう・・・
その他にも
- セイヨウミツバチだけがプロポリスを生成できる
- ニホンミツバチだけがキンリョウヘンというランの花に誘引される
- 巣穴の大きさ
など、様々な違いがありますね。
セイヨウと二ホンの4つの見分け方
セイヨウミツバチとニホンミツバチを見分ける方法は
- 色味
- 旋風行動(せんぷうこうどう)
- 蜂球(ほうきゅう)の整列
- 巣穴の大きさ
- 翅脈(しみゃく)
の4つを見極めることになります。
確実に見分ける方法は少ないよ。
ミツバチ博士レベルになるとパッと見ただけでも、見分けがつくんだって。
とにかく経験を積むことがベストなのかも・・・
色味や大きさ
体色をよく見てみよう、近くで見ると、縞模様や色味が違うことがわかるね。
季節によってミツバチは体色が変化することは注意しよう!
特に夏場は間違えやすい!
セイヨウミツバチは全体的に、黄色や橙色が強く、遠目から見てもミツバチだとわかる色をしています。
それにくらべ、ニホンミツバチは体も小さく縞模様がはっきりとしており、全体的に黒っぽく見えます。
ニホンミツバチは飛んでいる感じがミツバチには見えないことも多いです。
旋風行動
住居や女王蜂の位置を教えたり、温度調整に使う旋風行動(住居の出入り口で羽根を羽ばたかせる行動)の向きで見分けることもできるよ。
セイヨウミツバチの場合、巣門に頭を向けて旋風行動を行うのに対し
ニホンミツバチはお尻を巣門に向け旋風行動を行います。
ある程度、住居の巣門に近づけるような場合、旋風行動を見てみることも見分ける方法の1つになります。
蜂球の形成
ミツバチが分蜂の際などに作る蜂球でもセイヨウミツバチかニホンミツバチかを判断することができます。
あまり多くには知られていないですが
セイヨウミツバチはニホンミツバチに比べ、蜂球を形成するのが苦手らしい・・・
写真で見るとわかると思いますが
ニホンミツバチはすべての蜂が頭を上に向け整列するのに対し
セイヨウミツバチは頭の向きが蜂によりバラバラです。
蜂球を作る場所もニホンミツバチは木の枝の平らに近いところに作るのに対し
セイヨウミツバチは枝葉を巻き込んだりと、込み入った場所に蜂球を作るようです。
分蜂の際などには見分けるうえで覚えておくと良いでしょう。
巣穴の大きさ
巣穴の大きさは
- ニホンミツバチ → 6㎜
- セイヨウミツバチ → 7㎜
と言われています。
なかなか見る機会はなく、造巣したばかりだとセイヨウミツバチでも巣穴が小さいことがあり巣穴の大きさで見分ける場合は注意が必要です。
確実に見分ける方法
セイヨウミツバチかニホンミツバチかを確実に見分ける方法があります。
それが、翅脈(しみゃく)を見ることになります。
翅脈とは羽根の模様になっているもののことで
この翅脈の小羽根が
Y型であればセイヨウミツバチ
H型であればニホンミツバチ
ということを断定することができます。
以下の本に載っていますので様々なことを知りたい場合
読んでみるのがおすすめです。
まとめ
この記事では、セイヨウミツバチとニホンミツバチの違い、そしてその見分け方を解説してきました。
あなたも養蜂に興味があり、この記事にたどり着いたことと思います。
セイヨウミツバチの養蜂、ニホンミツバチの養蜂ともに、どちらも本当に楽しく、人生に間違いなく彩りを与えてくれるものになります。
養蜂に興味があり、やってみたい!という場合
まずは、趣味や副業を目的にニホンミツバチの飼育から始めてみることがおすすめです。
ぜひ、以下の記事を合わせて読んでみてください。