皆さんは、普段どんな蜂蜜を食べていますか?
先日、マルシェに出店したときに、味見用に用意していたニホンミツバチの蜂蜜がすごく人気で、多くの方に買っていただきました。
ところが、意外と『セイヨウミツバチとニホンミツバチの蜂蜜ってどう違うの?』と聞かれることが多く、あまり知られていないんだなと感じたんです。
そこでこの記事では、セイヨウミツバチとニホンミツバチの蜂蜜の違いを、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。
蜂蜜という商品は、偽装が簡単にできてしまう食品でもあるため、どんな蜂蜜を選ぶべきかを知っておくことがとても大切です。
違いを知ることで、より安心して美味しい蜂蜜を選べるようになります。
蜂蜜の味や収穫量、値段など、いくつかのポイントで違いを解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
それでは、さっそく見ていきましょう!
記事の内容を解説した動画は以下になります。
セイヨウミツバチとニホンミツバチの基本
まず、セイヨウミツバチとニホンミツバチの蜂蜜の基本的な違いをお話しします。
簡単に一言で説明をすると
セイヨウミツバチは海外から日本に来た蜂で、ニホンミツバチはもともと日本に生息している蜂のことです。
どちらも一生懸命に蜜を集めて蜂蜜を作りますが、作られる蜂蜜には、まったく別の物と言っていいほどの違いがあります。
蜂蜜の種類ではレンゲ、アカシア、みかんなど様々な種類の蜂蜜の名前を聞いたことがあるかもしれません。
しかし、これらはすべてセイヨウミツバチの蜂蜜のことで、ニホンミツバチではすべての蜂蜜が百花蜜となります。
- 主にセイヨウミツバチは1種類の花から大量に蜜を集める
- ニホンミツバチはたくさんの種類の花から少しづつ蜜を集める
というのが特徴となっています。
味の違い
では次に、気になる味の違いです。
まず、セイヨウミツバチの蜂蜜は、口に入った瞬間に濃厚な甘さと花の香りが広がります。 シンプルに「甘くて濃い!」と感じるのが特徴です。
特に、セイヨウミツバチの蜂蜜は、季節や、蜜が採取された花の種類によって味わいが変わるので、その花の独特の風味を楽しめるのが魅力です。
セイヨウミツバチも花によって、選り好みをするそうで、その群により、訪れる花の種類は同じ季節でも少し変わってくる、といった研究もなされているようです。
蜂蜜を採取する、養蜂家さんごとに味が違うことも納得なのかもしれませんね。
そして、ニホンミツバチの蜂蜜は、多くの花の蜜がミックスされているため、甘さの中に酸味や苦味、そして独特の旨味が感じられます。
ニホンミツバチの蜂蜜は「峠をひとつ越えれば別の味になる」とも言われていて
その場所、その瞬間でしかその蜂蜜を味わうことができないのもニホンミツバチの蜂蜜の魅力だと言えるでしょう。
収穫量の違い:どっちがたくさんの蜂蜜が採れる?
次に、蜂蜜の収穫量についてです。
実は、セイヨウミツバチとニホンミツバチでは、採れる蜂蜜の量に大きな差があります。
セイヨウミツバチのはちみつはニホンミツバチのはちみつに比べ、1群あたり、5倍から20倍の量を採ることが可能です。
セイヨウミツバチは年に数回、蜂蜜を採取することができますが、ニホンミツバチのはちみつは年に1回だけしか採取することができません。
セイヨウミツバチの蜂蜜が多く市場に出ている理由はここにあり、ニホンミツバチのはちみつは通常、市場では購入することはとても難しくなっています。
厚生労働省のデータでは、セイヨウミツバチの蜂蜜も国産蜂蜜では全体の5%程度、の流通量でとても希少性はたかいのですが、ニホンミツバチのはちみつはあまりの収穫量の少なさと希少性から統計データは公開されていません。
値段の違い:なぜ値段がこんなにも違うのか?
さて、はちみつが好きな人で見て頂いている、あなたが一番気になっているのは値段の違い、という人が多いのではないでしょうか。
一般的に、ニホンミツバチの蜂蜜はセイヨウミツバチの蜂蜜に比べてとても高価です。
その理由は、やはり先ほど解説した収穫量の違いや希少性、というのがあります。
ニホンミツバチのはちみつは、年に1回しか採取することができません。
さらに、ニホンミツバチは野生からしか捕まえることができなく、捕獲が難しいという観点から日本で飼育されている数自体がとても少ないです。
ぼくの住む地域の近くのニホンミツバチを飼育されている方に話を聞いても、今はニホンミツバチが少なくなっており、全然捕まらない・・・
と言った背景も影響しているのではないでしょうか。
実際の値段としては、ニホンミツバチの蜂蜜の値段はセイヨウミツバチの蜂蜜の2倍以上で取引されることが多く100gあたり1500円~2000円の値がつくことが多いです。
基本的には、市場で販売されている蜂蜜は「値段=信頼と希少性」だという認識でいれば間違いないでしょう。
セイヨウミツバチ、ニホンミツバチを共に飼育している僕の個人的な意見としては、ニホンミツバチの蜂蜜の100g2000円というのも希少性から考えたらとても安いものだという認識があります。
⑤まとめ:自分に合った蜂蜜を見つけよう
セイヨウミツバチとニホンミツバチの蜂蜜の違いについて解説をしてきました。
セイヨウミツバチの蜂蜜は、濃厚な甘さとシンプルな味わいを楽しめる一方、
ニホンミツバチの蜂蜜は、複雑で多彩な味わいが特徴です。
市場にはたくさんのはちみつが出回っており、その味覚は季節、採れた花、集めるミツバチによって左右されます。
ニホンミツバチの蜂蜜は希少性が圧倒的に高く、セイヨウミツバチの蜂蜜もほとんどが外国産の蜂蜜であることから、国産の場合、セイヨウミツバチの蜂蜜も希少性が高いことがわかることと思います。
そして、はちみつの市場価値は希少性や信頼性などで変わってきており、安い蜂蜜には安いなりの理由がある、ということが言えるのではないでしょうか。
はちみつはとても偽装が簡単な食品で、その違いにほとんど気づくことはできません。
本物のはちみつを見分けるには信頼できる養蜂家さんから、直接購入することが最も確実な方法です。
もちろん、梅島ふるうつ屋でも、100%天然の蜂蜜を提供していますよ。
これで、セイヨウミツバチとニホンミツバチの蜂蜜の違いがわかり
お店で蜂蜜を選ぶ時の自信になったのではないでしょうか?
ぜひ、この記事を参考に、自分にぴったりの蜂蜜を見つけてみてくださいね。